鼻と口はどっちが良い?<em>(経鼻からできる胃内視鏡検査)</em>

鼻と口はどっちが良い?(経鼻からできる胃内視鏡検査) nasal

経鼻内視鏡検査について

経鼻内視鏡検査について

当院では鼻から挿入する経鼻内視鏡を用いて胃内視鏡検査を行っています。

内視鏡には鼻から挿入する経鼻内視鏡と口から挿入する経口内視鏡の2種類があります。経口内視鏡では内視鏡が舌の根元に触れることで、オエッとなってしまう嘔吐反射が起こるリスクがあります。この不快な経験をした患者様は多く、今後、胃内視鏡検査を受けることをためらう方も多くいらっしゃいます。

一方、経鼻内視鏡では、嘔吐反射のリスクがないため、患者様の苦痛や負担を最小限に抑えることが可能です。事前に医師と相談し、どちらの検査を受けるか選択されることをお勧めします。

胃内視鏡検査は
経鼻と経口どちらが楽?

胃内視鏡検査は経鼻と経口どちらが楽?

内視鏡には口から挿入する経口内視鏡と、鼻から挿入する経鼻内視鏡の2種類があることは前述の通りです。そして内視鏡検査を受ける患者様にとって最も苦痛となるのは、経口内視鏡検査の際に内視鏡スコープが喉を通過する際に起こる嘔吐反射であることが一般的です。そのため、経口内視鏡検査の際には喉に局所麻酔を行って嘔吐反射を防ぎます。

一方、経鼻内視鏡検査の場合は、鼻からスコープを挿入するため、喉を通らず、嘔吐反射の心配もありません。経鼻内視鏡検査の場合は、局所麻酔を鼻腔に行います。また、検査中も医師と会話ができるので、胃内視鏡検査に不安のある患者様には経鼻内視鏡をお勧めしています。ただし、鼻腔が狭くスコープが入りにくい場合には経鼻内視鏡検査を行うことはできません。

両者とも局所麻酔を行う場合は、麻酔薬を含んだゼリーを麻酔する部分に塗り、5分ほど待って薬の効果が現れてから検査を開始します。麻酔薬の量は必要最小限にとどめているので、ほとんど体に影響はありません。

どちらの胃内視鏡検査にするか迷う場合は、医師と事前に相談しながらご検討いただけます。

経口内視鏡検査と
経鼻内視鏡検査の違い

経口内視鏡検査 経鼻内視鏡検査
検査中の負担
  • 嘔吐反射が起こりやすい(鎮静剤の使用で軽減できる)
  • 嘔吐反射が少ない
  • 鼻腔が狭いと痛みを感じたり、出血したりすることがある
検査中の会話

できない

できる

経鼻内視鏡検査のメリット

経口内視鏡検査に伴う痛みや不快感を軽減できます(麻酔なしの場合)

  • 吐き気、嘔吐反射、息苦しさなどの苦痛がありません
  • 内視鏡スコープ挿入時の痛みや不快感を軽減できます
  • 患者様の緊張や不安感が軽減されることで、検査中の血圧や脈拍が安定します

鎮静剤なしでも検査が可能です

  • 鎮静剤を使用しなくても苦痛や不快感を最小限に抑えることができるため、検査当日のご来院やご帰宅時に自動車やバイク、自転車を運転することができます
  • 経口内視鏡検査特有の嘔吐反射が起こりにくいため、鎮静剤を使用しなくても患者様の負担を最小限に抑えられます
  • 授乳中の方で、授乳を中止できない場合でも検査を受けることができます

検査中に担当医とコミュニケーションをとることができます

  • 検査中も意識があるため、担当医とコミュニケーションをとりながら検査できます
  • 検査中に疑問や不安が生じた場合、すぐに担当医に相談することができます
  • 検査中に、ご自身で検査画像を確認することができます

経鼻内視鏡検査のデメリット

検査画像の精度が低い

撮影される画像の質が、経口内視鏡よりもやや劣ります

内視鏡の操作がしにくい

一般的に、経口内視鏡よりも内視鏡スコープの操作が難しいと言われています

検査中に止血などの治療ができない

検査中に出血やその他の異常が発見された場合にも、経鼻内視鏡では止血などの治療ができません

まれに検査後に鼻血が出る

鼻腔が狭い患者様の場合、検査後に鼻血が出る場合がまれにあります

経鼻内視鏡検査を
お勧めする方・しない方

以下のような方におすすめです

  • 鎮静剤の使用を希望されない方
  • 画像を確認しながら検査したい方
  • 現在授乳中の方で、授乳を中止できない方

以下の項目に該当する方は、経鼻内視鏡より経口内視鏡を推奨しています

  • より精度の高い検査を希望される方
  • 現在、血液をサラサラにする薬を服用している方
  • 過去に鼻の手術を受けており、鼻から内視鏡スコープが挿入しにくい方
  • 鼻腔が狭く、内視鏡スコープが挿入しにくい方
  • もともと鼻血が出やすい体質の方
  • アレルギー性鼻炎をお持ちの方

従来の内視鏡スコープはサイズが大きかったことから、検査方法はスコープを口から挿入する経口内視鏡に限られていました。しかし現在では、医療機器の開発技術の進歩によって極細内視鏡スコープが開発され、鼻から挿入する経鼻内視鏡検査が可能になりました。

経鼻内視鏡検査では、内視鏡スコープが舌の根元に触れることがないため、経口内視鏡検査に特徴的な嘔吐反射が起こることはほとんどありません。そのため、経鼻内視鏡検査では、鎮静剤を使用せずに、患者様の苦痛や不快感を可能な限り抑えた検査が可能になっています。

胃内視鏡検査はできるだけ定期的に受けることが望ましいので、鎮静剤を使用せずに、より体に負担の少ない検査をご希望の方には経鼻内視鏡検査をお勧めします。

経鼻内視鏡検査の流れ

経鼻内視鏡検査の方法や所要時間は、鎮静剤の使用の有無、現在服用中の薬、既往歴などによって異なります。事前に担当医とよく話し合い、詳細を理解した上で検査に臨みましょう。

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問診

問診で確認する項目は、主に以下の通りです。

  • 現在鼻の疾患にかかっているかどうか
  • アレルギー性鼻炎をお持ちかどうか
  • 体質的に鼻血が出やすいかどうか
  • 現在服用している薬(特に血液をサラサラにする薬)があるかどうか
  • 現在、肝臓病などの全身疾患があるか、その他、既往歴や薬の服用歴など

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前処置

検査のための前処置として、麻酔の投与を行います。

消泡剤の服用

検査の精度を上げるため、胃の中の気泡を消す消泡剤を服用します。

局所血管収縮剤スプレー

出血や鼻づまりを予防するために、局所血管収縮剤を鼻腔内に噴霧して鼻腔を広げます。

局所麻酔スプレー

局所麻酔剤を鼻腔内に噴霧します。この麻酔薬は眠気を引き起こしません。

スティックによる局所麻酔

局所麻酔薬を細い棒状のものに塗り、鼻腔内に麻酔をかけます。これにより鼻腔内を通過する内視鏡スコープが通りやすくなり、痛みや不快感を軽減できます。

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内視鏡検査

内視鏡スコープを挿入し、胃や十二指腸、食道などの状態を詳しく観察する検査です。

麻酔を行いますが、検査終了後すぐに検査結果をお伝えすることができます。(患者様によっては説明した内容を忘れてしまう方もいるので忘れてしまった場合は連絡ください。説明を再度いたします)

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結果の説明

検査結果は、検査画像を見ながら詳しくご説明します。その後にご帰宅いただけます。

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